CO2だけが悪者なのか?

最近、環境に対する悪者といったら、もっぱらCO2という感じですが・・・。
果たして、CO2だけを悪者にして、温室効果ガス排出の削減だけを推進していれば、持続可能な環境は維持されていくのでしょうか?
人間の生活行為から排出されるものには、CO2だけでなく、生物や環境に悪影響を及ぼすものはたくさんあります。

さまざまな化学物質や環境ホルモン、核廃棄物、電磁波・・・・埋め立てられているゴミの中にも有害な物質は数多く含まれているものと思われます。
また、経済のグローバルも環境に高い負荷をかけているって意識したこと、あるでしょうか?
さまざまな問題が、何かをスケープゴートにして、安全というまやかしの言葉で放置されています。
不活性ガスで、地球の温度の調節に重要なCO2が”地球環境のワルモノ”なんて、半世紀前には誰が思ったでしょうか?
人類に無くてはならない物質であるCO2、そのCO2のみを悪者にして、CO2を排出しない行為は何でも有益といった風潮には危機感を感じます。

例えば、原子力発電、発電時にCO2を排出しませんが、核廃棄物を排出します。おまけに、今の人類の技術では、排出した核廃棄物を環境に無害な状態にすることはできずに、地中深く埋めて、臭いものにはフタをしておけといったお粗末な処理方法で、後の世代に押し付けて済まそうとしています。
太陽光発電もクリーンエネルギーといわれますが、ソーラーパネル自体は生産時にも廃棄時にも環境に高い負荷を与えています。
これら発電時に、CO2を排出しないというところだけを取り出して、電力の消費を少なくするどころか、電力の消費をより多くさせようといった行為が、環境に責任をもつ行為といえるのでしょうか?
石油にしても、ウランにしても、自然界に存在している状態では地球環境に与える悪影響は、ほとんどないはずです。人間が発見して、二次利用を始めたところから、地球環境に高い負荷を与えるようになったのではないでしょうか。

私たちが、まずしなければいけないことは、「CO2だけを悪者にして、いまの生活をそのまま続ける方法を考えるの」ではなく、「いまの活動を続けていくためには、どういうライフスタイルにしていかなければならないのか」を考え実践していくことなのでないかと思います。

今のような考えを続けていくと、発展途上国の人たちが経済発展して先進国並みの生活ができるようになることは人間としての当然の権利であり、地球全体が持続不可能な生活をするような事態になっていってしまうのではないでしょうか?

地球を救うのは、私たち先進国の消費者が賢い消費者になって、持続可能な消費活動にシフトしていくことなんじゃないかと、つくづく感じます。

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