asahi.comの愛知版に、”「中川運河 水面から再発見」夏休みツアー”という記事が載っていました。
名古屋では現在、”堀川”の再生が盛んに進められていますが、こちら中川運河は、あまり表舞台に名前があがってくることがない存在になってしまっているような感じがします。
僕個人的には、なかなかおもしろい風景が点在すると感じるのですが・・・。
古いものは”ボロく”見えてしまうのかなあ。なんて考えてしまったりすると切ない感じもします。
僕としては、市南部を流れる、これらの運河や河川などは、今後の名古屋のまちを構成していく重要な要素なのではないかと思っているので、再生事業が市民レベルまで浸透していってほしいものだと思います。
以下に、記事の内容を紹介しておきます。
名古屋市内を流れる「中川運河」の再生を目指し、NPO法人「伊勢湾フォーラム」が、夏休みを利用して小中学生とその親を対象にした水質調査と船上体験ツアーを開く。かつては鉄道と港を結ぶ貨物船の輸送路として栄えたが、時代の流れでその役目を終え、いまは生活排水などによる水質の悪化が目立つ。同フォーラムは「市民の憩いの場として復活させたい」という。(松永佳伸)
中川運河は、名古屋駅南の笹島船だまりから名古屋港までの約8キロを流れる。大正末期から昭和初期にかけて整備され、当時は「東洋一の大運河」と呼ばれて東海地方の産業発展に大きく貢献した。
また、中川運河と堀川の水位が違うため、パナマ運河と同じ原理を用い、接続部に松重閘門(こうもん)という水門をつくり、船の往来を可能にした。
しかし、貨物のコンテナ化や陸上交通網の整備により、65年ごろをピークに船舶の利用が激減。貨物船が行き交った運河沿いには、今も工場や倉庫などがみられ、その面影が残っている。
同フォーラムは04年2月、伊勢湾や名古屋港を舞台に仕事をしていた人たちで結成。水辺の環境浄化や市民の憩いの場づくりを進めている。堀川と並ぶ貴重なウオーターフロントの中川運河が、市民から忘れ去られていることに心を痛め、再生に乗り出すことに。
水質調査と船上体験ツアーは、市の「なごや環境大学」にも組み込まれていて、25~28日と、8月21~24日の計8日開く。同会のメンバーが講師役を務め、船上から中川口閘門や頭上すれすれの橋の下など、日頃は見ることができない異空間を体験。また、水の透明度や水質の悪さを示す化学的酸素要求量(COD)、pH値などを測定する。夏休みの課題研究などに利用してもらい、再生への機運を高めたい考えだ。
同会は「水面のごみや水の濁り、野鳥などを観察することで運河の現状を把握し、将来の再生に役立てていきたい」と期待し、今後も水質の浄化活動などを展開していくつもりだ。
市は、笹島地区の区画整理事業の中で、中川運河の船だまりを「親水・都市防災ゾーン」と位置づける。公園や水質浄化施設、水上交通乗り場のほか、東海地震などの大規模災害に備え、帰宅困難者に対応した機能も整備するという。
水質調査と船上体験ツアーは毎回、午前10時から約2時間で参加無料。1回の定員は16人。申し込みと問い合わせは同会(052・951・4882)へ。