合肥滞在中に感じたことなので、中国全体というより、合肥市の建築についてなのですが・・・。
この合肥という街、最近急速に発展しているので、上海などの大都市に比べると、歴史ある建物というのはあまりないようなのです。
そういう意味では、名古屋に似てるのかもしれません。
で、日本の街も無国籍なのですが、この合肥の街は、もっと無国籍です。
工事中のところが多いとか、ボロい建物が多いとか、中華料理屋が多いとかいったことを差し引けば、日本の街とほとんど同じです。
主要街路には自転車道があるところは、交通体系として、日本よりも進んでる感じがします。
中国の建築ですが、無国籍と書いたように、いろんな意匠の建物が混在しています。
多分、国内・海外の雑誌を参考に、その都度模倣してる?感じがします。
ただ、デザインは、概して低レベル。
上海と比較すると、地方都市特有のレベルの低さを感じます。
でも、何かおもしろいです。
合肥の建築でおもしろいのは、様式やディテールから建築年代を判断できないこと。
最新の建物でも、日本の30年位前のディテールを使ってたりします。
また、中国人建築家の意識として”海外のもの=優れている”というものがあるのか、なんとなく、海外の建築の模倣に終始している感があります。
インターナショナルスタイルといってしまえば、それまでなのでしょうが、中国の伝統様式みたいなのを、新しい建物では、ほとんど見ることが出来ないのが少し寂しい感じもします。
それは、日本にも言えることなのでしょうけど・・・。
中国は、政府の権力が強大なので、工事の進め方がすごいですね。
とにかく早いです。
権利調整も何も、お構いなしという感じで、強制的に移転させられて、建て替えがどんどん進んでいるようです。
と同時に、郊外への新都市建設も、どんどん進んでいるようです。
ただ、この人の能力を超えてるんじゃないかというようなスピードと、同時期に、一気に都市の拡大を進めてしまっている合肥の街に、多少の危うさも感じてしまいます。
デザインのレベルの低さも、とにかくどんどんつくれ(つくらなければいけない)という環境から来ているような感じもします。
それから、中国では共同住宅は、だいたい6階・18階・32階なのだそうです。
6階まではエレベーターを付けなくてもよい、18階まではエレベーターの台数が少なくてもよい。というところから階数が決まってきているとのこと。
そういわれて見ると、住居地区では、きれいにスカイラインが統一されています。
友人の家も、6階建ての最上階。(最上階はメゾネットで、7階建てになっているものが多いようです。)
慣れてしまえば、どうってことないと言ってましたが、毎日6階まで階段で上り下りするのは、やはり、こたえますね。