公共空間で使う材料って・・・

僕は、ニセモノの材料というのが嫌いなので、マテリアルについては、ついつい手厳しい意見になってしまうのですが・・・。

公共空間って(公共空間に限ったことではないのですが)、維持管理のしやすさや工事のしやすさから、安易な材料選定がされているように見えて仕方がないのです。
確かに、予算の都合もあるのでしょうが・・・。
環境万博をうたったプロジェクトでも、その傾向は強いように感じたのです。
環境に配慮した材料が使われたり、いろいろな工夫がされてるところも多々あったのですが・・・・。

やはり、気になったのが前回のエントリーにも書いた、人工芝。
広場として使う場所に人工芝で良いのか? そこでは、小さな子供を遊ばせてる人もいましたし、お弁当を食べている人もいました。小さな子供は、人工芝を食べてしまうかもしれません。また、これからの季節、直射日光に照らされたビニル系の材料の表面温度も気になります。天然芝だと、ハードに使われる場所だと芝がハゲて来てしまうので、人工芝にしたのだと思いますが、僕なんかは”芝とはこういうもの”という考え方で、それを使える程度の維持管理をしていけばいいと思ってしまうのです。

グローバル・ループの擬似木材のひび割れも問題になっていましたが、その補修に鉄板が、何の配慮もなく使われているところも納得できないところです。(それ以前に、擬似木材を使うところも気に入らないのですけど・・・)

また、ところ構わず使われるアスファルト舗装。
あれのおかげで、雰囲気が壊されてるところって結構あります。
万博とは無関係なのですが、名古屋城博へ行ったときのことです。本丸の石垣の、真横の園路に、真新しいアスファルト舗装が・・・。多分、名古屋城博にあわせて整備した(つもり)のでしょうが、お城の雰囲気まるつぶれでした。

実際にそこを使う人の使い勝手や、空間の構成にあわせて、材料を選定することって重要だと思います。
飛躍していってしまうと、”その空間で人をもてなす”つもりで考えないといけないと思うのです。
維持管理のしやすさや、業界の力関係で、空間が構成されてしまうのっていかがなものかと思うのです。

といいながら、万博会場でのクレイ舗装などの状態を見ていると、「僕の意見の方が独りよがりなのか?」などと思ってしまったりもするのですけど・・・。

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