郵便事業だけでない僻地郵便局の役割

「防災士」という資格があるそうです。

地震などの大規模災害への不安の高まりとともに、地域の防災リーダーを育てる目的でNPO法人が2年前に認定を始め、現在、全国で約6千人の資格者がいるそうです。
意外なことに、その約6割は、地域の郵便局長(いわゆる特定郵便局長)だそうです。

いま、山間僻地では市町村合併とともに、役場の廃止や規模縮小、農協支店の統廃合など公的機関が減少しているそうです。(もちろん、民間の金融機関などは最初からありません。)そのため、お年寄りが歩いていける公的機関といったら、郵便局だけというところも少なくないそうです。
そして、それら山間僻地の郵便局員らは、配達物がなくても時間があればひとり暮らしのお年寄りの家に立ち寄り、バスがないときには高齢者を集配車で自宅に送ることもあるそうです。

しかし、民営化になったら、そのような事は許されないでしょう。
赤字局の統廃合は必至です。

もし、それ無しで経営が成り立つと考えているのならば、それは”共産主義の理想論”よりも壮大な夢物語。今のネットワークを維持できたら、拍手喝采です。

実は、今の郵政公社、公社発足直前に取り入れられた「トヨタ方式」の合理化・効率化に躍起とのこと。
新聞記事によると、見るも無残な労働環境に”改善”。
たとえば、ストップウォッチで郵便物の仕分けの速さを0.1秒単位で計測。座っての作業を、立って動きながらに切り替えるなどして、スウェーデンのボルボが生産性・品質の向上を成し遂げたのとは全く逆の方法で、見事に、生産性を向上させたそうなのです。
果たして、どこまで人間がロボットみたいに働くことに耐えられるのか?
壮大な、「トヨタ方式」の実験です。

「トヨタ方式」といえば、昨日のエントリーに書いた中部国際空港も取り入れてることで有名。

こちらを利用者の目で見た評価。
商業的に目立つ部分への力の入れようは絶妙。しかし、なんか狭苦しいのです。空港をコンパクトにつくったとおっしゃいますが、通路が必要以上に狭くされていたり、利用者が”無料で”休憩したりするスペースは、名古屋空港のときよりも少なくなっているように思えます。つまり、金が儲かる部分にはどんどん投資するけど、利用者が金を使わない部分は極力削るということでしょうか。
トヨタ流の経営合理化とは、そういうものなのでしょう。

話しがそれていってしまいましたが・・・。
今日喫茶店で読んでいた本にこんなことが書いてありました。
「3S」
何のことかわかりでしょうか?
”screen,sports,sex”のことで、独裁国家などが体制を維持するために、国民に政治のことを考えさせないようにする目的として、映画・スポーツ・性に目を向けさせるよう意図的に操作することで、韓国では軍事独裁政権以降、長らくそのような政策がとられていたそうなのです。
快楽を与えておけば、多くの庶民はそれで満足し、体制が維持できるということでしょうか。

ところで、今の日本を見てみると、映画をテレビなどのメディアに置き換えると、この3Sに見事に当てはまるような気がしてきます。
”郵政民営化”にかき消されて、いま、目の前に山積している”日本の将来を決めてしまうような”諸問題が意図的に置き去りにされないように、もっと政治について考えなければいけないのではないでしょうか?

で、さらに話がそれてしまったようなのですが。
僻地の郵便局員が、お年寄りの家を回ったりしているという話。
実は、街づくりにおいても、非常に重要だという説もあります。
コミュニティとは、そういうところからできてくるものでしょうし、コミュニティがしっかりしているところほど、犯罪の発生率も低かったり、まちも良好に維持されていたりするものです。
今の日本は、経済理論だけを優先して、アメリカが犯した過ちまでも、そのまま追いかけているように見えて心配で仕方がないのです。

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