まことちゃんハウスに思う

楳図かずおさんの新居騒動が、ついに訴訟にまで発展したらしい。

楳図かずおさんの新居めぐり、付近住民が提訴 -asahi.com-

「表現の自由」なのか、「公共の福祉」なのかと言ったところでしょうか。
非常に難しい問題なので、いろいろな意見があると思いますが・・・。

個人的には、都市に(まちに)住む以上は、ある程度、周辺にあわせるということは必要なのではないかと・・・。
外壁を赤白に塗り分けるということが、景観に及ぼす影響というものが、どういったものさしではかれるかということもはっきりしないのですが、集団生活を営んでいくうえで、周囲に住む人たちに不快感を与えるというのは、成熟した大人のすることではないように感じてしまいます。(建築主、設計者双方において。)
どうしても、”自由な表現がしたい”というのであれば、何も、周囲に住宅が密集した生活至便な立地を選ぶ必要はなく、荒野の一軒家を建てればいいのですから。都市住民である以上、隣に住む人もいれば、お向かいさんもいる、また、家の前の道路を通る人もいるのです。”まち”という単位で、周辺環境に配慮するということは、絶対不可欠なことではないかと思うのです。

ことの詳細を、よく把握して無いので、無責任なことはいえませんが・・・。
「法に違反してないからいい。」「ルールが明文化されて無いので、自由にしていい。」というのは、いかがなものでしょうか。
そのまちの、暗黙のうちに守られてきたルール、いわゆる紳士協定的なものも尊重されるべきだと思うし、コミュニティに加わるからには、既存のコミュニティを尊重されるべきだと思うのです。
でないと、日本の極端な土地私有制のもと、やるせない思いが漂流する”まち”ばかりが増幅していくのではないかと危惧してしまうのです。


以降、asahi.comの記事の全文です。
楳図かずおさんの新居めぐり、付近住民が提訴 武蔵野
2007年10月24日18時19分
漫画家の楳図(うめず)かずおさん(71)が東京都武蔵野市内に建設中の自宅をめぐり、近隣住民2人の代理人の弁護士が24日、楳図さんと施工業者の住友林業(東京都千代田区)を相手にした訴訟を東京地裁に起こしたことを明らかにした。提訴は16日付で、外壁を赤白に塗り分ける工事の差し止めなどを求めている。
同地裁は今月12日、この住民2人が申し立てた建築差し止めの仮処分を却下していた。訴状で住民側は、周辺地域は閑静な住宅街で、住民には景観を維持する「景観利益」があると主張。赤白の塗り分けが「周囲の住宅と著しく調和を欠き、景観を直接的に大きく破壊する」としている。

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