DIYのワナ?

金指原の家で、「壁の上塗りをしたいので、素人でもローラーで塗れる上塗り材を教えてほしい」と聞かれたので、いくつか探してみました。

とりあえず、知っているところから”タナクリーム”は確かローラーで塗れたなとか、”珪藻土”もローラーで塗れたけど土壁の場合は下地調整が必要だったような・・・、などと思いながら、一般市民が直接購入できるものを探してみたのです。

すると、本来自然素材で、健康に良い、などのうたい文句の「漆喰」や「珪藻土」なのに、『F☆☆☆☆』が表示されている商品がたくさん目に付いたのです。「漆喰や珪藻土は、VOCを揮発する材料を使ってないから、シックハウス規制対象外建材だから、F☆☆☆☆マークはつかないものと思っていた自分の考えは間違っていたのか?」と思いつつ、「金指原の家の建築確認は規制対象外で通ったよな」と思いつつ・・・。
漆喰商品の中でもF☆☆☆☆マークが付いているものと、ついていないものがあったり・・・。

ところで、このF☆☆☆☆マークって建築関係者以外の人でも詳しいのかしら?

ちょっと説明しますと・・・
建築材料には、VOCを発散する材料と、発散しない材料があって、だいたい石油化学系のものが使用されているとVOCを発散する材料になります。
このVOCを発散する度合いの大きいものからF☆→F☆☆→F☆☆☆→F☆☆☆☆の4段階の等級があります。なんか、ホテルの等級みたいですが・・・。
そして、VOCの発散量が一番”少ない”等級がF☆☆☆☆になって、この等級が付いていれば”安心”っていうようなうたい文句になっていたりします。

でも待ってください!!

ここで注意しなければいけないのですが、『この等級自体がVOCを発散する可能性のある建材にのみ表示が義務付けられたものである』ということです。つまり、『もともとVOCを発散する物質が含まれてない建材にはこのマークは付いていない』ということなのです。
つまり、『無印』は最低グレードなのではなく、最高グレードということになります。
そして、F☆☆☆☆は建築基準法上のシックハウス規制対象建材では最高グレードですが、まったくVOCを発散しない材料ではないのです。

ただ・・・
世の中には、販売するときにこの『F☆☆☆☆』を表示せずに販売している業者なんかも存在していたりして、規制対象外建材なのか、故意に表示してない建材なのかが一般人にはわかりにくい状態になっていたりするのです。(もっとも、規制対象外建材は「規制対象外」と表示されていることが多いですが・・・)

もちろん商品の箱や袋には「F☆☆☆☆」マークが表示されているのですが、ネットなどで販売されるときには表示されていなくて、商品が届いたときにはじめて知ったなんてこともありそうです。
私が調べている時も、同じ商品でA社のウェブサイトでは「F☆☆☆☆」マークが表示されているのに、B社のウェブサイトでは表示されていないということがありました。

どんどん解りにくくなってしまいましたが・・・

では、なぜ漆喰という材料に「規制対象外」の製品と「規制対象」の製品があるのでしょうか?
もちろん、主材料の消石灰は規制対象外なのですが、漆喰は消石灰と水を混ぜるだけでは施工性が悪かったりするので、”すさ”や”のり”などのその他の材料も混ぜて既調合のものが漆喰という形で売られています。この”のり”に石油化学系の接着剤を使用している製品がたくさんあるのです。

自然素材をうたっている漆喰に石油化学系の接着剤を添加してるって、どう思いますか?
それは、消費者が決めればいいことなのかもしれませんが、そういった情報がエンドユーザーに正確に伝わっているのか疑問なとこともあります。
そもそも、そのあたりに鈍感なメーカーは、すさの残留農薬などにも無頓着な可能も高いのではないでしょうか。
健康な室内環境を求めて、漆喰や珪藻土などの建材を検討している方は、ぜひ注意して下さい。


で、言いっぱなしでもいけないので、今回DIY向けということでサラッと探した中で、石油化学製品無添加の製品を紹介しておきます。(コテ塗りのものも、ありです。)

辻建材(漆喰) http://www.tsujikenzai.jp/index.html
日本ケイソウド(珪藻土) http://www.ecoqueen.com/index.html
田中石灰工業(石灰クリーム) http://www.tanacream.com/index.php
我が家倶楽部(各種) http://iseshima.sakura.ne.jp/index.html

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