住宅瑕疵担保責任保険の講習会

国土交通省主催の「住宅瑕疵担保責任保険」講習会が刈谷市民会館で開催されたので行ってきました。

なぜ刈谷なのかというと・・・。
ただ単純に、名古屋で開催されたときの申し込むのを忘れていたので・・・、ということなのでした。
そんな方が多かったのか、当初の会場から変更されて刈谷市民会館のホールでの開催でした。

この、住宅瑕疵担保責任保険ですが、住宅の施工について瑕疵があり不具合が発生した場合に保険から補修費用が支払われるようになり、今年の10月1日引渡物件から保険加入が義務付けられます。
建前上は、建築業者が加入するということですが、費用は当然、建築費に上乗せされるわけでして・・・。結局エンドユーザーが負担するということになるわけです。

この保険、個人的には釈然としないものが多いですが・・・。

そもそも、保険というものが強制される性格のものなのか?
保険を強制することによって、業界内での健全な競争が阻害されるのではないか?
瑕疵があっても保険で救済されることにより、施工品質が下がるのではないか?(モラルハザード)
などなど・・・

本来は、建築主が信用できる業者を選別して契約すればよいもののはずで、その選択するうえでの一つの要素として保険加入業者かどうかという選択肢があれば良いと思うのです。建築業者側からしても、今までも任意の瑕疵保険に加入していた業者さんもあるわけですし、そういった方からすれば市場での競争のチャンスを国に奪われたと言うふうにも写ります。住宅瑕疵担保責任保険の対象については建築業者を直接エンドユーザーが選ぶことができない分譲住宅に限定し、請負契約の工事については、エンドユーザーに保険の存在を周知することが第一で、その後の選択に任せるというのがあるべき姿なのではないでしょうか?

ただ、この住宅瑕疵担保責任保険、すべての瑕疵について保証されるわけではありませんので、ご注意を。
保証の範囲は「住宅の品質確保に関する法律」に定められた範囲のみ。
簡単に言うと、「建築の構造」と「雨漏り」に関する部分だけになります。(範囲は広いですが)
また、地盤が原因で起こった構造の不具合については保証されませんので、設計段階からの綿密な計画が必要です。
また、当然のことながら設計に関する瑕疵についても保証されないでしょうから(どこまでが設計の瑕疵で、どこからが施工の瑕疵なのか線引きが難しいゾーンは存在するのでしょうが)、そのあたりでも注意が必要です。

設計については「建築家賠償責任保険」や「建築士賠償責任保険」に加入している設計事務所に依頼しましょう。(こちらは任意の保険ですので、それぞれの設計者ごとに確認することをお忘れなく!)
当然ながら、
夢想舎計画工房では「建築士賠償責任保険」に加入しています!!
安心してご依頼ください。


ところで、久しぶりに刈谷の駅前に行ったのですが・・・。
その変貌ぶりに、びっくりしてしまいました。
刈谷市曰く、「身の丈にあった開発」だそうなのですが、トヨタ依存度の高い自治体だけに、このご時世に本当に大丈夫なのか心配になってしまいます。
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こんな風になっていました。
きれいになってきていますけど(それについては多分誰も否定しないと思いますが)、何か寂しい感じです・・・。

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