2メートルの家

しばらく前、妻が面白がって考えていたプランがある。
2mの家といっても何のことかわからないと思いますが、間口(家の幅)が2mしかないのです。

我が家の近くは第1種低層住居専用地域が多いのですが、おまけに壁面後退1mとか、1.5mとかの規制がついていることが多くあります。
ある日のこと、不動産のチラシに中古テラスハウス1020万円という物件があったのですが、不動産屋さんに話を聞くと、そのテラスハウス、自分の買った住戸だけを解体することができるらしいのです。
”これを買って、1000万円の家を新築すれば、解体費用その他の諸費用を含めても2500万円に満たない予算で、庭付一戸建てを我が手に入れることができる。このあたり分譲価格が4000万円を切っている物件なんてめったにないことを考えると格安だ。”なんて考えたのです

しかしこの土地、壁面後退1m、高さ制限10m、建蔽率40%、間口4.2mときています。
高さ制限は、がんばれば3階建てまで建てられそうです。建蔽率もPLAN次第でクリヤー可能。
しかし・・・、間口4.2mから壁面後退1mx2を引くと、残りは2.2m。
なんと、どうがんばっても部屋の幅が2mまでしか確保できない。
それでも、バルコニーに壁をつくらなければ壁面後退ラインに抵触しないとか、準防火地域の規制がないから、そこにフルオープンの建具をつければ、4m近い幅が確保できる。とか、いろいろ考えていたようです。

・・・結局、予算の都合がつかず実現しなかったのですが、出来上がれば面白い家だったかも。
それにしても、幅2mで、地震が来たときに転んでしまわないんだろうか?要検討だ・・・。

 


ミニ用語解説
<第1種低層住居専用地域>
都市計画区域の1つ。3階建て以下くらいの低層住宅しか建築できないように規制されている。
<壁面後退>
開放性の確保や火災の類焼を防止する目的で、敷地境界線から建物を後退させる規制のある地域がある。
<建蔽率>
建物の水平投影面積/敷地面積。簡単に言えば、建物を建てて、残った敷地がどれだけあるかの割合である。
<テラスハウス>
土地付の共同住宅。間取りはメゾネット形式の事が多い。簡単に言えば、長屋。

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